あなたは、平日午後、お気に入りのカフェでコーヒーを飲んでいます。
今日は珍しく店内がガラガラで、客は他に一人しかいません。
いつもは埋まっていて座れない、窓際の席を確保することが出来ました。
やっほーと思いながらコーヒーを飲みながらリラックスした気分でインスタをチェック。
しばらくすると、他の客が入店してきました。その人は、店員さんにタメ口で注文をし、コーヒーを受け取ったあと、他の席には目もくれずに、おもむろにあなたの真後ろの席に着席してきました。
えっ?・・あなたは不可解でモヤモヤした気分になりながら
こんなに空いてるのに、この人なんでわざわざ私のこんな近くに座るの?なんか気持ち悪い・・やだなぁ・・
と、せっかくのリラックスした気分が台無しになってしまいました。
その客こそ、トナラーです。
トナラーとは、広い空間があるにもかかわらず、他人のすぐ近くに座ったり駐車したりする人のことを指します。動詞としては、トナリングするということもあります。トナラーは、ガラガラの駐車場や飲食店、ジムなどによく出没し、他にたくさんの空いているスペースがあるのに、あえて他人の隣にぴったりと座ったり、車を止めたりする行動が特徴です。
このようにトナラー行為によって不快な思いをしている人は多いです。実際私もめちゃくちゃ不快に感じます。
一般的に、人は広いスペースがある状況では、他者との距離を保つという暗黙のルールがあります。
トナラーはこのルールを無視しているように見えるため、他人に違和感や不快感をあたえます。
トナラーによって
・荷物の積み込みをラクにするため車をわざわざ離れた場所に止めたのに、真隣に駐車してきた
・キャンプで誰もいないスペースにテントを張ったのに、近距離にテント張ってきた
・無言・無表情で意味不明なトナリングをしてきて怖い
という物理的・精神的被害を受けた方も多いはず。
ただ、トナラーは、完全なマナー違反かと言われればそこまででもないし、迷惑行為としてはイマイチ認知されていません。
さらに、「トナラーなんて気にしなければいいだけ」みたいに、人によってはまったく気にならないって意見もあるにはあります。
それでも、やっぱり迷惑なものは迷惑だし、不快なものは不快です。
というわけで、この記事ではトナラーとはどんな人なのかについて解説しながら、トナラーが出没しがちな代表的な場所や、場所別対策法を共有したいと思います。
・トナラーが苦手な人
・トナラー被害に遭いたくない人
・パーソナルスペースを大切にしたい人
どんな人がトナラーになりやすい?
トナラー自体は、悪気があってトナリングしているわけではないんですよ(逆にタチが悪いけど)
悪気はないのはわかりますが、なぜトナラーするのか、その心理を理解するのは困難です。
しかし、推測する事はできます。
どんな人がトナラーになりやすいのか見ていきましょう。
✔自分の思考が第一な人
通常、自分の座りたいベンチがあっても、誰かが座っていたら遠慮するものです。
しかし、トナラーは
「自分がこうしたいからする、そこに行きたいから行く、そこに座りたいから座った」
みたいに、とにかく自分の思考が第一優先なんですよ。
他が空いていても、あなたの座っているベンチに座ってきます。
「なぜなら、自分がそこに座りたいから」
それだけ
他者の感情や空間に対する配慮・自分の行動に対する自覚がないのです。
✔寂しがりや
若い頃はいいですが、中年以降に独り身だと、職場以外では1日中誰とも会話しないのが当たり前になります。特に男性。
寂しさを紛らわせようと外出するものの、一緒に出かける相手も、話し相手もいないので、孤独です。
なので、飲食店やジムで他の人に接近することで、あわよくば誰かと会話できるかもと考えています。
そして、他人に近づこうとして、パーソナルスペースに踏み込みすぎた結果、トナラーになるのです。
✔陽キャ
陽キャもトナラー気質な部分があります。
ウェーイって言いながら誰にでもフレンドリーなキャラですよね。人の隣だからやめとこうとかあまり考えない。
自己肯定感も高いので何をしても受け入れられるだろうと考えてます。
ただ、陽キャは良くても、トナラーされた方は不快です。
他人との距離を気にせず、積極的にコミュニケーションを取ろうとするのは素晴らしいことですが、TPOを選ばなければ嫌われます。
✔鈍感な人
人によってパーソナルスペース(個人的な空間)の感覚は異なりますが、鈍感な人は、性格的にパーソナルスペースという概念がありません。
単純に鈍感なので、人の隣だろうがなんだろうが、全く気にならないのです。
「トナラー?そんな事わざわざ気にする人いるんだ」
くらいにしか思ってません。
そのため、鈍感な人はトナラーになりやすいです。
トナラーされがちな場所における対策方法
さて、トナラーの性格を見てきましたが、どんな性格であろうと、トナリングされた方は迷惑以外の何物でもありません。
とは言え、別に法を犯しているわけでもないし、明確なマナー違反でもないのが悩ましいところです。
仮にトナリング行為を注意したとしても、トナラー本人は何が迷惑なのかわかっていないので、のれんに腕押し、馬の耳に念仏です。
トナラー対策としても、できることは少ないのが現状です。
だとしても、何もせずにいるだけでは悔しいですよね。
トナラー被害を少しでも減らすために、誰もがトナリングされたことがあるであろう、代表的な場所をベースに対策を考えてみましょう。
✔駐車場でのトナラー対策
駐車場におけるトナリングはトナラーの十八番です。
ショッピングモールやスーパー、家電量販店なんかの広い駐車場で、用事から戻ってきたら謎の車が真横にシレッと止まっている現象。
混んでるならわかりますが、「こんなに空いてるのになぜ隣に・・?」ってなんとも言えないモヤモヤした不快な気分になりますよね。
広々とした駐車場で、空いているスペースがたくさんある場合でも、マイカーの隣に恋人同士のごとくピッタリ駐車してきます。
駐車がヘタな人が目印・カラーコーン代わりにしてくるパターンもありますが、いずれにしても不快です。
なお、駐車場でのトナラー被害としては、精神的なものの他に、ドアパンされたりバンパーをぶつけられる物理的なリスクがあります。
車を離れているときにトナリングされると、残念ながら対策の取りようがありません。
そのできることがあるとすれば、その場から離れるか、あらかじめドアガードを貼っておく位しかありません。
✔ジムでのトナラー対策
健康志向の日本人は増加しており、トレーニングジムも続々とオープンしています。
それに伴い、ジムでのトナラー被害も急増しています。
ジムにおけるトナラーは、特にランニングマシンエリアに出没します。
マシンが何台も並んでいるのに、なぜか真横のマシンに陣取ってきます。
不可解極まりないですね。
トレーニングジムでのトナリングでは、汗が飛び散ってきたり、ゼェゼェ言う声が真横から聞こえてくるなど、不快指数で言えばトップかもしれません。
対策としては、気持ち的に納得がいかないかもかもしれませんが、トナラーに不快感を示しつつ、別のマシンに移動しましょう。
✔飲食店でのトナラー対策
空いているテーブルがたくさんあるカフェやレストランでのトナラー被害も数多く報告されています。
トナラーは、空いている席がたくさんあるにも関わらず、なぜか他の人が座っているカウンター席の真隣・テーブル席の間近に着席してきます。
子連れだったりして、周りに迷惑がかからないよう、あえて人がいない場所を確保しているのに、それでもトナラーはわ・ざ・わ・ざ・隣に来ます。
一緒に食事や会話をしたいんでしょうか?全くわかりません。
対策としては
・フードコートなどの場合は、移動する。
・カウンター席の場合は、移動するか、隣の席に荷物を置いてトナリングを防ぐ。
などですね。比較的対策しやすいタイプと言えます。
✔キャンプ場でのトナラー対策
駐車場や飲食店でトナラーに遭遇しても、場所を移動することは出来ますが、キャンプでテントを張った後だとそうも行きません。
一応テント内はプライバシーを保てるスペースではあるものの、バーベキュー時なんかは食事風景がほぼ丸見えです。
そもそも、見知らぬ他人とテントが近すぎるのは不快なんですよトナラーさん!
もっと言うと、素性のわからない他人のテントがすぐ近くにあるというのは、特に女性にとっては不安なんですよ。
他にも空いてるスペースいっぱいあるじゃんトナラーさん!
さて、キャンプ場におけるトナラー対策は、テントを移動することと、テントの出入り口を相手から見えないように方向転換するくらいしかありません。
しかし、テントを移動するのは大変だし、出入り口の方向を変えるのもあまり現実的な方法とは言えませんね。
キャンプ場でのトナラーは、残念ながら対策法はないと言えるでしょう。諦めるしかないのが現状です。
トナラーがいないことを願うくらいしかできません。
まとめ
というわけで、トナラーとはどんな人なのかについて解説しながら、トナラーが出没しがちな代表的な場所や、場所別対策法を説明してきましたが、基本的にトナラーを防止する手立てはありません。
上で説明した場所以外でも、男性用トイレ・ロッカー・温泉でのシャワースペース・コイン洗車場などなど、トナラーはどこにでも出没します。
トナラー行為は多くの人に不快感を与える行為であるに関わらず、トナラー自身は全く自覚がありません。
明確な迷惑行為と定められているわけではないので、注意もしづらく、トナリングされた側は泣き寝入りするしかないのが現状です。
しかし、ネットやSNSなどのメディアを通じて、徐々にですが、トナラーに苦しむ人達の声が大きくなっています。
私も今後もトナラー被害に苦しむ人を救済すべく、使命感を持って発信を継続していきたいと考えています。
この記事を読んでいただくことによって、少しでも多くの人たちに、トナラーという存在に対する認知を深めていただけたらと願ってやみません。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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